北に楽しいみやこあり。

 僕が高校の頃、テレビのCMで「北の京芦別」が放送され、そのときはモノレールが走り、大観音が映し出されていた記憶がある。でも気が付いたときにはCMも見れなくなってしまった。このコーナーのきっかけとなった本「ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行」を見たとき、ここ「北の京」にとても行ってみたいっていう気持ちになった。美瑛にドライブに行く途中にも、あの大観音を見るたび「いずれ行くから待っていろよ(つぶれるなよ…?)」とココロに秘めながら、思わずニヤっとしていたのである。
 2002年雨の7月、職場の人と共に訪問したのだが、やはり期待通りの場所であった。

 芦別市街から最近出来た釣り橋で空知川を渡ると、この「北の京芦別」がある。橋の向こうには、市街地とは別世界という感覚があり、橋を渡るだけで珍北海道紀行への演出効果があるのである。
 入口はギリシャ風?タージマハール風?でその横に特徴的な赤い屋根のドームが2つ、その横には、和の象徴、五重塔と三十三軒堂、遠くに観音様というよくわからない組み合わせがアンバランスなのだが、とてもワクワクさせるのである。ちなみに五重の塔と三十三軒は宿泊施設(ホテル)である。
 車を駐車場に止めると、右写真の入口の横の自販機の横の芝生に無理やりだが近所の人が訪問するため用なのか、職員(パートのおばちゃんも含む)の駐輪場まで設けられていてる。


  
アンバランスな建物の組み合わせなのだが、
何故かしっくりくると思うのは僕だけじゃないはず。
施設御案内の白抜き部分は、今は営業していない
北海道唯一モノレール、         
250米 流水式ジャンボプール  である。

 入場料1000円(確か…)を払い、館内に入る。20代〜30代の年齢の4人組が平日の朝からココにくることはきっとなかなか無いシチュエーションでしょうね。
 入口正面に左下写真の螺旋階段あり、階下には日本庭園大浴場とギリシャ神殿大浴場の和風、洋風の二つの大浴場があり、日替りで男女が入れ替りで入浴できるようになっている。
 この日は男がギリシャ神殿大浴場だったのでこちらに入る。入浴前にギリシャ神殿の風呂を想像すると大理石の柱が浴槽内に乱立しているのか?っていうイメージでまずは脱衣所に行くと、まずお世辞にもあまり綺麗じゃない。むむっ?と思いながら風呂に行くと、大理石っぽい彫刻を配置した大浴場であった。
 北の京のHPには、「あたかも古代ギリシャ神殿に迷い込んだのではないかと錯覚するほどの雰囲気があります。このお湯につかるとだれでも王様になった気分になれます」と紹介されていますが、頭が薄くなったおなかの出たおじさんが入浴しているのを見ると、残念ながらそんな気分にはなれないのである。
 浴場には空の浴槽があったり、中央写真の奥には階上に上がる階段が封鎖されていたりするので開園当初の全盛期の大浴場を見てみたかった。もしかすると階段の向こうには上記の「250米 流水式ジャンボプール」があったのかな〜。その階段の横には露天風呂がある。
 お風呂のお湯はね〜、循環しまくりって感じのなんかドロドロしているっていうのでしょうかね…。まあこのギリシャの雰囲気を楽しめたので良しとしますわ。
 ちなみに日本庭園大浴場は、北の京HPによると「銘石2000トンを使用した大浴場には「美人になる湯」「若返りの湯」「超音波湯」をはじめ大小10の浴槽があり、その景観は、清流をたたえる渓谷を思わせ、壮大な中に風情を感じさせます」とのことである。


    

 五重塔と三十三軒のホテルに宿泊して、この大浴場に入浴する。マッタリするのには良い環境?なんでしょうが、「北の京芦別」は修学旅行の宿泊施設だったりする。
 湿度でカメラレンズがすぐ曇る中、フラッシュなしでの浴場の撮影は厳しかったな。

 入浴後は、マッタリお祭広場でくつろぐ。土産物屋と寿司やラーメン店が軒を連ねている。ここでは、連日昼夜2回のショーが見られる。また毎月のど自慢大会も開かれている。だけれども、平日の11時過ぎにはこのように人気が無い。

 ここで20分くらい休んでから、ゲームコーナーに行く。僕が高校生くらいの10年前のたくさんの一世代前のゲーム機が電源も入らず並んでいる。その中央に「ロストワールド」と書かれた案内があり、そちらに行くと、正にそこには「ロストワールド」が…。
 小判状に敷かれた1週50Mくらいの線路を丸太状の車両に乗って恐竜の頭の模型、恐竜の絵、岩?を巡るのである。
 子供が楽しんで乗るとも思えないけれどもリピーターは、まずいないでしょう。もちろん稼動している訳は無いのだが、これが平成14年に存在していることが凄いと思いませんか?。失われた世界とはこういうことを言うのではないでしょうか。


この広いステージで行う
素人のど自慢は、さぞかし
気持ちが良いことでしょう。


    

 ゲームコーナの上には「北海道大観音 モノレールターミナル 3階」と書かれている。今は運転していないモノレールはココから出ていたのである。3階へ続く階段には、諸般の事情で運行していないので観音に駐車場があるからそれを使う旨が書かれた。階段にはチェーンが張ってあるが、ちょっと失礼して(立入り禁止とは書かれていない)乗り場へと行くと、券売機そして扉の奥にはモノレールがホコリと共に眠っていたのである。
 モノレールが運転していれば、是非乗って大観音に行ってみたかったよ…。といっても300Mくらいの距離だと思いますがね。


    

 この他にも、芦別産の庭石を贅沢に使った約10,000uの広さの日本式庭園、日本で唯一、干支の神様をお祭りしてある神宮寺の十二支苑がある。しかしあいにくの雨、冷めた職場の人間(こんなところで浮かれるは私だけ)の目もあり、訪問せず。
 左写真は「芦別観光銘菓 味自慢 十二支 高級煎餅」である。また北海道観光土産品協会推奨品でもある。


 北の京を後にし、大観音へ車を向かわせる(っていっても京のウラなんだけれども)と、入場門の横から観音の横まで車でいけるように道が出来ており、雨も激しいので観音の下まで一気に行く。そのため肝心な大観音の全影を撮影を忘れていて、後日撮影するというエピソードも(そのときに煎餅を購入した)。
 TOPの写真の煉瓦の部分はタージマハールを模したインド風庭園で、大観音を作る際に使った手の型が間近で見れるようになっている。

 北の京に続き、大観音内に入るのに入場料500円?(忘れた)払い、指示に従いエレベーター2台は要らないんじゃないか?なんて思いながら20階へ。
 観音様の胸元へ出て芦別市街を展望する。雨が降っていなければさぞかし絶景が広がっているのでしょう。20階から6階までは仏像がライトアップされて並んでいる。これらを見るため螺旋状に階段を下りていくのである。まあ兎に角、仏像だらけなんですよ。
 6階につくと展望台があるのだが、鍵がかかっていて外には出れず残念だった。4階には無料を強調した(さらに金取るなんて阿漕なことは無い)仏教資料館があり、ほんのちょっとだけ仏具が並んでいる。



道の駅「あしべつ」の売店で購入。600円。
北の京のイラスト入りなので、即買い。

  
高さ88m世界一を誇る大観音は平成元年建立

  
展望台からモノレールの軌道がよくわかる



20階にある北海道大観音御本尊



18階から下を見たところ



螺旋階段には寄付者の名前が


    
資料館には「世界の仏具を一堂に」とのことだが、水差しが何個かあるほかは、観音の壁画、仏が並ぶ

 これにて、北の京芦別訪問は終了、強烈なインプレッションを与えてくれてありがとう。今度は宿泊か?


北の京ホームページには詳しい写真、各施設の説明がたくさんあります。


おまけ:芦別駅前にある五重の塔


宿泊した編 その1に続く


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