キンムトーとは、アイヌ語で「山の上にある神秘的な沼」という解釈である。このキンムトーは、地理院地形図やマップルなどの販売をしている昭文社の地図には「湯沼」と表記されている。実際にはキンムトーの案内板には「キンムトー(沼湯)」と書かれているのだが…。
池の湯林道は、屈斜路湖畔で有名な川湯温泉の南側の硫黄山(アサトヌプリ)の南山麓を東西に走る道である。 池の湯林道の国道391号の入口は目印になるものが無くスピードを出していると見落とし易い(1)。林道の長さは約10キロ強である。 林道は平坦な部分がほとんどで、ゼンリンの地図には軌道跡という記載がなされている(2)。実際どの区間がそうだったのかは解からないが、直線の部分はきっとそうだったのであろう。軌道跡と言ってもすぐ近くに釧網本線も走っていることだし…。軌道とは、明治20年代にアサトヌプリの硫黄採掘のため囚人によって造られたものである。 入口から1キロほどで直線が90度曲がり、あまり高くない松林の隙間からアサトヌプリが見える(3)。また、この付近に硫黄の精錬所があったらしい。 林道は、分岐もあり途中川湯温泉6.2キロの分岐(4、5)もあるが、案内板がでている。ちなみに川湯温泉方向は車両通行不可と書かれている。でも歩いていくのも怖いような気もするけどね。 林道は、白樺と松の森の中を走り(6)、再び分岐が現れる。ここの案内板には、右方向、ボッケと第2硫黄山と書かれている(7)。車も入れそうなので入っていくと視界が開けるとそこには第2硫黄山入口(8)、さらに50m進むとボッケ入口(9)、と書かれていた。ただの空地のようにも見えるこの空間…。入口…?、う〜ん。山なんて見えないよ〜。とりあえず道は続くのので(9)の右側を進むと道はいきなり悪くなり車も最近通った感じがしない(10)。 第2硫黄山とボッケは何処にあるのか?解からないままここを後にした。あとでいろいろネット上で検索したら、第2硫黄山は案内板の右の小山で、ボッケは(9)の写真のちょっと奥にあるらしい。見ないじゃったのが残念でならない。
林道に戻り、(7)地点から僅かに走るとキンムトーへの入口に大きな案内板がある(11)。 |
 (1)国道391側の入口 |
 (2)フラットな直線 |
 (3)カーブ正面にアサトヌプリ |
 (4)林道の分岐 |
 (5)右が川湯温泉方向 |
 (6)森林浴するクルマ |
 (7)車も入れる?分岐 |
 (8)第2硫黄山入口 |
 (9)ボッケ入口 |
 (10) 9の先は危険な道 |
この案内板には、先ほどの(5)の車両通行不可の道に散策路と表記されていた。それはさておき、ここから320mでキンムトーと書かれているのでクルマで入っていく。 最初は少しハードかもって思っていたら、土の坂道になっており、ここに水が流れた跡がえぐれてとてつもない悪路。少しでもぬかるんでいたらFFのクルマでは嵌ったら脱出は無理でしょう。クルマのお腹擦りまくって(12の下の赤い部分が擦った跡)、たった320mでも長く感じてキンムトーに到着。 アイヌ語で「山の上にある神秘的な沼」の名のとうりの場所であった。キンムトーは雨水や雪解け水が溜まった巨大な水溜りである。蒼い水が森の中にある風景は、ここだけ時間が止まったように感じてしまう(13、14、15)。 裏摩周にある神の子池よりも人気が無い分、さらに神秘的な感じがした。来た道を引き返すのはウンザリなのだが来た甲斐はありありだったよ。訪問する際は、クルマを入口に停めたほうがいいね。ただし羆とスズメバチに注意することが大切ね。
林道に戻り、屈斜路湖方面に向かう。林道の分岐が何ヶ所かあり、反対側の案内板の所まで出る(16)。 キンムトーは両側の入口からだいたい中間にあるのだが、キンムトーから屈斜路湖側の林道は撮影していない。 |
 (11)キンムトー入口 |
 (12)悪路すぎる!! |
 (13)悪路の先には沼がある |
 (14)青い水のキンムトー |
 (15)地図によっては湯沼 |
 (16)反対側入口案内 |
(16)の案内板から少し走ると、いなせランド跡の職員宅?の廃墟が道沿いにあり、それを過ぎるとすぐ道道52号に出る(18)。
路面★★☆☆☆ 景色★★★☆☆ キンムトーまでの路面★★★★★
2002年の9月中旬の訪問 |
 (17)廃墟群がある |
 (18)道道52号に出る |