北海道伝統美術工芸村

北海道第二の都市、旭川に北海道伝統美術工芸村はある。

工芸村なんて名前があるので、ここを訪問するまでは、芸術家が何人か集まって焼物や織物、その他の伝統的な作品を作っている工房が集まるような場所だと思っていたけど、そういう施設ではないみたいで、以下に紹介する国際染色美術館、優佳良織工芸館、雪の美術館、と、ひろ〜い駐車場がある。

2005年6月訪問





国際染色美術館

駐車場から近い位置にある、国際染色美術館から入る。

建物の左側から入場し、入場券を購入するのだが、三館共通券1200円、二館共通券1000円、それぞれの単独の入場券それぞれ450円、550円、650円と売られている。
入場料金にそれぞれ開きがあるのだ。





入ってすぐ2階へ。ペルシャ絨毯をはじめ各世界の染色した生地や服、日本の伝統ある染織工芸品が展示してある。

展示されているひとつひとつの染織品が、いつ頃、どのような素材を使い、どのような技術でつくられ、それがどう利用されてきたかを知ることが出来、技術と美しさの表現を鑑賞することを目的としていて、大金をはたいて作られたのがよくわかるが、染色に関してあまり解らない人には、いささか退屈な感じは否めない。
経営を考えれば酷なことなのは分かるが、もっと見せる工夫は必要な気がした。
また、日本唯一の染織専門美術館ということだそうだ。。

写真撮影禁止。なので売店?を許可貰って撮影。





優佳良織工芸館 

国際染色美術館を見た後は、優佳良織工芸館へ。

北海道の工芸品である優佳良織(ゆうからおり)。優佳良織は昭和37年に出来た織物なので、知名度は北海道以南の江戸時代前からあるような織物のように名前は浸透していない。





 
道民でも、存在を知らない人は多いかもしれない。その優佳良織を作った?人物によって、これら一連の施設は出来ているのだが、優佳良織の美しさを広めるべく、工芸館では反物の作品を見ることが出来る。

正面玄関をはいり、左が展示施設、右が売店となっている。
館内は、北海道の雄大な風景をモチーフとした織物の数々、そして、その織物を利用した、和服や洋服などが展示してある。

ぐるっと一連の作品を見た出口には、優佳良織の実演コーナーがある。残念ながら訪問時は、実演していなかった。

ここも館内撮影禁止だが、職員にお願いして織物の良さを公開すべく織機だけの撮影許可を得た。





雪の美術館

国際染色美術館優佳良織工芸館の正面には、中世のお城をイメージさせる建物がある。これは雪の美術館である。ちなみに旭川には、日本のお城の形の建物もこの近くにある。

こちらの建物は、前者とは異なり撮影は問題ない。

入口をはいると、雪の結晶と同じ六角形な螺旋階段で下っていく構造になっている。地上施設ではなく、地下に展示施設がある。残念ながら、お城型の上の部分には行けない模様。旭川盆地を一望できそうなんですがね。この時持参したカメラは、画角が狭いものだったので奥行き感が伝わらないのが残念。

階段を下った先には、噴水(といっていいのか?)があり、こういうもののお約束の1円玉5円玉10円玉がたくさん沈んでいる。













そして奥の扉をあけると、氷の回廊がある。

氷の回廊から見えるのは氷の芸術と言っていいのかと問われると、どう評価していいかわからない氷柱群。

回廊の説明書きには、

「氷室と回廊の温度差は三十度以上ありますが、ガラスは曇ったり水滴がついたりしません。その秘密は複層ガラスと回廊の湿度を下げる特殊な空調技術にあります。」

とある。といっても、訪問時の外気よりはだいぶ涼しいけど、北海道に何箇所かある、寒さを体感する施設ではないので、ま、これはこれでいいと思う。

回廊を過ぎると、多分大雪山連峰の雪山の写真。


天井はそらいろをしていてその続きには、スノークリスタルルームという、雪の結晶を散りばめたところにたどりつく。雪の美術館という名前の通り、雪が美術品ということのようです。

雪の結晶は神秘めいたいろいろな形があるので、見ていると楽しい。

奥には音楽堂がある。結構な人数の収容が出来るみたいだ。天井には2万8千号の油絵「北の空」。

ググるとここで音楽会が開かれたということはあまりなさそうですが、結婚式場としての利用がある模様。携帯電話が連絡先だったりしますが、どうなんでしょう?



そして雪についての映像や資料をそろえた施設もあり、雪の結晶分類など、雪について詳しく知ることが出来る。

この日は、美術館の多目的ホール?では、宝飾品だか何かの展示即売会?が開催されていたが、こちらは3館共通の入場券では入れなかった。

45億円を投じで建築されただけあり、バブルの遺影をつよく感じさせられた物件








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