グリュック王国



道道には観光施設のみの案内板



右側の行き先が消されている



グリュック王国入口の案内板


1989年、グリム童話の世界と、中世ドイツの古城と街並みを再現した、本物のドイツの生活を味わえるテーマパークとしてオープンしたグリュック王国。

その王国も、訪問した2005年には休園中、実際は2003年には休園状態になっていたようだ。開園中に訪問しなかったことを悔いてしまう。開園時の模様はこちらのサイトが秀逸。

グリュック王国は、帯広空港から直線距離で結べば1キロ圏内、帯広市幸福町にあり、幸福駅からも近い場所である。道道109号新帯広空港線には、観光施設の案内板がある。また、幸福駅とグリュック王国を結ぶ道路は、「グリュック通」という名称が付いている。

入口ゲートには、申し訳ありません。休園中 グリュック王国

立入禁止の張り紙がしてある。検索かけてみると2006年現在では侵入者がいるようで、立入禁止に関するコメントが増えている模様。

休園中の案内の先には、ドイツの古城を模したホテルが鎮座している。見てもらって判るように、とっても感じがよい。

空港に通じる、グリュック王国の東側の道路からは、お城の全容を見ることができ、また、西側の道道からは遊園地施設もよく見える状態だ。

木々の先に見え隠れするお城は、十勝の農村地帯を思わせない立派な佇まいである。

現在、グーグルの写真を見ると、屋根にブルーシートが被さっているようで、損傷が激しい模様。休園してから3年程でこのような状態では再開するのはかなり厳しいであろう。これでは風格も何も無いといっても良いか…



ゲートが



休園中、再開は…



道路の先にお城が見える


個人的な再建の方法を考えてみた。

音更にある柳月のメルヘンチックな工場に真似してロイズはナイタイ高原に工場をつくるみたいですね。
ってことで、観光バスも来るような道内のお菓子会社なり、食産業会社が、こういう既存の施設を改造もしくは敷地に工場を建て利用して観光客を呼び込めばいいと思うんですけど。
帯広便の団体客のお土産独り占めになったかもしれないのに。ホテルも場合によってはホテルとして機能できるんじゃないの?まあ本当はロイズがね〜ここ利用すればいいだけの話だと思うんだけど…。

そして、道の駅も併設。傍らでは間違えてもオホーツク産のカニなんかは売ったりしないで、十勝の農作物を売る。そして年に1回くらい帯広豚丼祭りみたいなことを行えば土地の有効利用かつ、建物も多少有意義に使えるのでは?と勝手に夢見てみる。



東側からお城の全容が見える



西側からの全体像、観覧車からの景色はどのようなものなのだろう



ここから下は、グリュック王国の現役時代の模様を文面で紹介する。
【1994年に双葉社から発売された「全国テーマパークめぐり」を参考、この本は文面がおかしい(面白いという意味じゃなくて)、余談だが、この本に載っている現役のテーマパークは数少ない、みんな潰れてしまった…】

グリム童話の「赤ずきんちゃん」がメーンで、踊りあり、歌あり、連日楽しいアトラクションが繰り広げられ、本物のドイツの生活と文化に触れることが出来る。

施設案内

入国ゲート:パスポートに入国スタンプを押してもらい王国に入るようになっていた。

ブレーメンの粉挽き風車:ドイツでは河川港にあったものだが、現在は市民の憩い場、王国では、おしゃれなトイレとして利用。

レーダー門:ロマンチック街道にあるローテンブルクの堅固な城門を模したがドイツらしい。他にもドイツらしい建造物がある模様。

聖カテリーナ教会:グリム兄弟の祖父が牧師をしていて、グリムたちが幼年期遊んでいたらしいモノの復元。コンサートやドイツ人牧師のミサが催される。

移築木組み家屋:ドイツから移築された本物の貴重な建物、菓子店、ソーセージ工房、陶芸工房、パン焼小屋として利用。そのうち、白雪姫の家、ヘンデルとグレーテルの家と名付けられた家もあって夢のような雰囲気。

ビュッケブルグ城:17世紀から300年かけて出来た城を忠実に再現したもの。すばらしい音響効果の大祝祭ホールで、コンサート、オペラ、バレエと楽しみは沢山。
宿泊用客室は、宮廷らしさを感じる豪華なもの。

マルクト広場:中世の都市計画に基づいてつくられた。ドイツの敷石職人によって一枚ずつ敷き詰めた。
ドイツの大道芸人が伝統の芸を披露(疲労?)している。この広場に面して、グリム童話にゆかりのある上記の木組み家屋が並んでいる。

銅像:グリム兄弟、ローラント、ホラ吹き男爵、ブレーメンの音楽隊、豚飼い、など。

グリムの森:グリム童話に出てくる人物?のぬいぐるみがいる。絶叫マシーン

クアハウス:ドイツのクアハウスをモデルにした保養地が、王国より車で15分ほどのところに計画、宿泊施設、スポーツ施設が予定されている。




営業時間:9〜18時、冬は10〜16時 グリムの森は9〜17時。春と夏は時間延長あり、乗物は11〜4月運休

休国日:11月28〜30日 冬季はわずかに休日あり  /  現在の休園中は休国中ということか?

入園料:フリーパスポート(遊園地含む)大人3800円、中人3500円、小人3200円
     入国パスポート(入国のみ)大人2200円、中人1900円、小人1700円
     午後3時からのアフタヌーンチケットや団体割引あり

駐車場:3500台、無料

宿泊:2日分のフリーパスポートと朝食を含むエリカプラン12000円から豪華なカイザープラン80000円まで





幸福駅

十勝の中心帯広から南部の広尾までの84キロを結んでいた広尾線の、帯広市内から約30分、帯広空港から6分の地に幸福駅はある。「愛国から幸福へ」という縁起切符で脚光を浴びた場所である。1974年には切符は740万枚も売れた。




まるで現役路線のような幸福駅
北のローカル線の主力キハ22が保存される




土産屋の一角に写真撮影用に、国鉄マンの制服を借りることが出来る(無料)。
1982年に広尾線が廃止になってもこの地は相変わらず人気である。駅待合室には観光客の切符、名刺などがトコロかまわず貼り付けてあり、駅前には土産屋が2軒並んでいるので、来ることのない列車の切符を買うことが出来る。また待合室を抜けると、お約束の幸福を呼ぶ鐘があり、余計な感じがしてしまうのだか…

一方、愛国駅は帯広市内方面に約8キロ進んだところにある。こちらにも土産屋はある。

  
愛国駅は幸福駅に比べ訪れる人が少ない。
保存SL9600形の塗装を丁度していた。




幸福の黄色いハンカチ思い出ひろば

健さん主演の山田洋二監督の映画「幸福の黄色いハンカチ」の舞台は北海道全域だが、倍賞千恵子が健さんを待ち続け黄色いハンカチを吊るしているロケ地は、夕張の炭鉱長屋住宅なのである。ここに通じる道は狭いが観光バスが入ってくる。
建物内に入ると映画で武田鉄也が運転したファミリアが展示してあり、その周りには観光客が願い事や落書き、意味不明なことを書いた黄色い紙が壁、天井貼り付けてある。幸福駅同様、幸せになるには何か貼り付けなくてはならないのか?
奥に進むと映画の上映、さらに奥には70年代当時の部屋を再現しており、精巧な健さんと倍賞千恵子の人形がいる。さすが炭鉱亡き後、映画の町としての意地が見えるのである。映画を見ていない人は一度見てください感動ものです。



炭鉱長屋の奥にハンカチがある。
写真では見辛いですね。



願い事を書く親子。写真は5月だが、
夏には黄色い紙が天井を覆い尽くす。



漢(おとこ)の中の漢、
健さんファンにはたまらない




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