モンテローザ その3

 最初に書かなかったが、凱旋門に来る前にもでかい仏像が見えた。その仏像が海原に逆光によるシルエットを映し出していた。凱旋門の中がモンテローザなのだからその外もの一部なのだろうか?という疑問を持ちながら駐車場に戻る。
 僕のモンテローザに関する情報では、巨大ねはん像、凱旋門、金閣寺もどきがあるってことだったのだが、そういえば、金閣寺もどきが凱旋門から繋がるホテルのところの何処にも無い。取壊されたのか?と思い帰路につこうとするが、建っている仏像もとりあえずここまで来て見ないのもなんだなぁと思い見に行くことにする。



ある意味神秘的な景色


 駐車場に戻りうろうろ車で走って、立っている仏像への道を探す。すると建築現場の横に工事車両を停めている空間があって、その向こうには、金閣寺っぽい建物が木々の陰からなんとなく見える。しかも何故か狛犬も2匹工事車両の横にいるし、こうなるとここもモンテローザ関連部でしょう。
 車を工事の邪魔にならないところに停めて探索再開。工事車両の奥にはプレハブ小屋があって、「御土産」って書かれている。一体どんな土産を売っていたのだろうか?ねはん像の置物なんか売ってたんだろうか?。そしてプレハブには作業着を着た人方がいて、建設事務所として今はどうやら使われているらしい。僕は彼らに怪訝な眼で見られながら奥に進むと…、でました!!。でかい黄金仏像。



土産屋跡(奥に見えるのは工事車両)


 プレハブを超えると、神社、お寺によくある手を洗う場所が作られている。もちろん今は手を洗うことはできないけれども…。ここに金閣寺もどきへの道標もある。ここではじめてその名前が金龍閣であることがわかった。
 手洗い場の横は開けていて、でかい黄金仏像の手前には木の小屋に精巧に造られている仏像が中央写真のように鎮座している。千手観音、阿弥陀如来、不動明王など、この仏像は全部で8体あり、十二支御守本尊という名前がついている。その精巧さから、人目を浴びないところにあるのはなんだかもったいないような気もしたよ。
 「どうかあなたの御守本尊に祈願してあなたの運命を大きく開いて下さい」と書かれていたので、右下写真の自分の干支の本尊であるらしい千手観音菩薩に手合せする。これで良い方に運命改革か?
横目に黄金のでかいものと小さい仏像が1体づつ存在感を示して見えてくる。



趣のない枯れ草の中の手洗い場



こんなふうに小屋は並んでいる



仏像は立派だが小屋はぼろい




木々の手入れがされていないため見落としがちになりやすい
 十二支御守本尊の並びの奥には、左写真の小型のお年寄り2人が仏を拝んでいる(写真ではわかり辛いか)黄金像がある。その名も「ガン封じ、ボケ封じ、厄除け観音」がある。すごいネーミングだ…。
 広場になっている中央には右写真の「繖山(きぬがさやま)恵龍王子大観世音菩薩」って長い名前のついたでかい仏像が、運慶もビックリの仁王像を左右にして存在している。ねはん像を見てからだと、大きさにもあまり感動しない。ここにも賽銭箱があるけれども賽銭泥棒の仕業かひっくり返っていた。
 


津軽海峡を眺め何を考えるのか



階段の左の物は菩薩像を
ライトアップするための
照明である。
 右上写真の菩薩像から金閣寺もどきの金龍閣へ階段が出来ていて、これを下っていく。
 金龍閣のそばまで行くとまさに金閣寺そのものみたいだ。もちろん金箔で覆われているわけじゃあないけれどもね。残念ながら中に入る扉は鍵がかかっていて中には入れないが、この調子だと内装も凝っていたのだろうか?。クルーズでは中も見れたのかなあ?。この建物から見る海はさぞかし景色良いのだろうし、何かに利用されていてもおかしくはないだろう。
 金龍閣のさらに下には、下中央写真の赤い木製の太鼓橋がある。この橋がかかっている川は治水が未整備で、橋の手前には大雨時に流れてきた流木が沢山引っ掛かているし、木がボロイし危険である。写真の左端ある建物が謎だったので渡って行ってみるとそこは町営温泉だった。土曜日の11時過ぎで温泉の駐車場には車ゼロであった。入浴してもいいかなって思ったけれども、お風呂セットを車まで獲りに行かなきゃならなかったのでやめてしまった。



金閣寺ならぬ金龍閣



橋の向こうは何があるのか?



町営温泉


 最後に、凱旋門とこの菩薩像の間にも鳥居があって、恵山大権現と書かれており、これも怪しいモンテローザの施設か?って思ったら、これはどうやら地元の神社みたいだった。

 モンテローザの仏像群、リゾートというよりは怪しい新興宗教の施設跡かと思われてもしょうがないかな?って最後に感じた。


恵山大権現
くだらないおまけ

1998/06/27、地元は函館競馬場で競馬が開催されていて「モンテローザ」って名前の馬が出走。この日、恵山特別というレースもあって、このレースに出走していたら面白かったのに…


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