朝霧よ今朝もありがとう…

大雪山観光道路 道道212号


 大雪山国立公園は、道内最高峰の旭岳(2290m)を中心として、石狩岳や十勝岳、トムラウシ山、黒岳、赤岳などの名だたる山々が連なっている。
 大雪山観光道路は、大雪湖(800m)から赤岳(2078m)への登山口である銀泉台(1500m)までを結ぶ約15キロの道である。
 この道は道道212号旭川大雪層雲峡線の東側であり、山向こうの西側の東川町、美瑛町、旭川市にも同じ番号の道道がある。もちろん国立公園内の2000m級の山々を越えて道路をつなげる予定などはない。
 また、この道路は今季は平成14年10月3日11時から平成15年6月22日11時まで長〜い冬季間通行止になるので訪問する時期が限定されてしまう。

 8月23日、5時半に道の駅とうまを出発、国道39号線を走り層雲峡を通り、大雪ダムで国道273号に入り、樹海トンネルを抜けると、大雪山観光道路(銀泉台へ)の入口(1、2)に着く。層雲峡付近からは低い雲がたちこめ、霧だか、雲の中なのかわからない状態となる。
 冬季間通行止だが2月に国道273号を通ったらゲートは閉鎖されているものの除雪されていた。まさか銀泉台までは除雪していないでしょうけれども…。
 0.5キロほど走ると、熊出没注意(3)が現れ、さらに進むとホロカ石狩林道の分岐が現れる(4)。ここに銀泉台、赤岳のキロ表示がしてある。また、この付近は舗装もされている。このカーブを抜けるとフラットな道も山道に変っていく。霧は晴れないまま、走りやすい砂利道を進み、道は森に囲まれ開けた景色を見ることができないが、気持ちがよい。7キロほど走ると舗装区間も再び現れ(6)、斜度があっても軽快な走りが出来る。この付近になると(950m)霧も晴れ青空が広がる。



(1)銀泉台への入口標識



(2)銀泉台への入口



(3)熊の動物警戒標識



(4)林道の分岐(ゲートは閉鎖)



(5)朝霧の中を行く



(6)一部舗装されている



(7)お邪魔カー登場



(8)霧は晴れた
 山岳ドライブを楽しんでいたら、いきなり進路を塞ぐ大型作業車がゆっくりと走っている(7)。道幅からして抜かせないし、さて困ったと思っていたら対向車が来て道を譲ったついでに抜くことが出来た。この作業車は何をしていたかというと、砂利を綺麗に均していたのである。このおかげでとっても走りやすいのだ。交通量の少ないこの時間帯を選んでの整備なのだろう。
 さて、正面に山が見えてきて、標高もかなり上がった感じがする(8)。朝の7時台にもかかわらず下ってくる車が何台かおり、レンタカーの他道内ナンバー車も半分半分であった。
 そして木々の隙間から視界が開ける僅かな場所からは、絶景が広がる(9)。「朝霧よ今朝もありがとう」というちょっとバカっぽいタイトルをつけた理由がここにあるのだ(霧じゃなくて雲の中を走ってきた訳だが…)。こんな素敵な雲海を見るのは初めてで、5分くらいこのスポットで休憩する。その間にも途中抜いたビッツのレンタカー、もう1台と銀泉台に行く車がいたよ。
 そして少し走ると正面に東岳(2067m)(他の山かもしれない)が見え(10)、左に駐車場がありカーブを曲がると銀泉台の山小屋が現れこの道路の終点となる(12)。ここは、標高1500mあり道内で車で来れる最高点らしい。車も何台か停まっており、停まっている車のナンバーは札幌、室蘭など道内が多く、どうやら赤岳に登山するハイカーの車みたいだった。
 山小屋から先は、登山道が大雪の山々に続く(13)。左の看板の下には冷たい湧き水がある。この日のここの気温は8月にもかかわらずこの夏一番の冷え込みで5℃しかなかった。秋はもうすぐそこなのである。
 (10)付近の駐車場では、雲海が良く見え(11)、とうまのコンビニで買ったおにぎりと、沸かしたてのコーヒーで朝食をとり至福の時間を過ごしたのであった。



(9)雲海が広がる絶景



(10)正面に大雪連邦



(11)駐車場からの雲海
 9月上旬にほぼ同時間帯に再訪したときには、まだ紅葉は2分程度でも駐車している車は3倍くらいだった。
 なお、紅葉の季節(9月中旬)はマイカー規制が行なわれ、時間帯によっては路線バスのみの通行となるんだよ。

路面★★☆☆☆
景色★★★★★

2002年の夏の訪問



(12)登山客の車と山小屋



(13)赤岳に続く登山道


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