旧釧北峠 旧国道240号



オホーツク側、北見国の津別町と、太平洋側、釧路国の阿寒町の間にある国道240号の峠は、両国名から1文字づつとって釧北峠(せんぽくとうげ)と呼ばれている。現在の峠は594m、道路の改良によってゆるいカーブと勾配で、眺望もない地味な峠である。

この道は地主の前田一歩園の協力を得て昭和40〜44年の道路改良工事によって、約13キロの区間が付け替えられた。そして昭和46年に舗装化が完了した。

 


5万分1地形図「阿寒湖」昭和47年編集)

以前の釧北峠は、幅員が4mと狭く、最小半径も10m、最大勾配は7%で、標高が621mという峠で、かつてのこの峠からの眺望は雄阿寒岳や雌阿寒岳などを見はらすことが出来、素晴らしかったらしい。

峠から阿寒湖に降りるところには七曲がりとよばれたヘアピンカーブが連続し、眼下に阿寒湖が見え、途中には展望台があったとのこと。

この道の歴史は古く、1807年に幕臣大塚惣太郎が開削したことに始まる。開削の大きな目的は、釧路から、網走方面に馬を輸送することと、ロシア船の来航のための国防上の理由からで、多くのアイヌを労役につかせて開削した。

しかし、国防上の必要が無くなると、この山道は往来する人もなく、開削して50年経った1858年、蝦夷地を探索した松浦武四郎がこの峠を越えた時は、荒廃していたという。

 


より大きな地図で 釧北峠旧道 を表示
写真に切り替えると旧道が判ります。

1919年、準地方費道釧路網走線と指定され、拡幅と砂利道化が行われ1924年には自動車が通れるようになった。

1925年には相生線の開通する。戦後、森林資源のための発展がすすみ、峠を往来する自動車の数も増加していく。

高度成長の波及で、道路交通の質、量が増えていくと、道路整備がさらに必要になる。

1953年(昭和28年)に二級国道240号となり、1953(昭和35年)の冬からは冬季の除雪が始まった。昭和44年12月に道幅6.5mの新道完成。

これによって、阿寒湖畔は新道からは見えなくなった。使われなくなった旧道跡地は、前田一歩園の要請もあり緑化作業を施した。



(1)


訪問したのは2003年9月の訪問で、このレポートを書いているのは2010年8月、もう7年前の話。レポート化するのをどうしようかな?と躊躇っていたので、7年の歳月が過ぎてしまったが、ホームページ公開10年節目ということもあり?、今回レポート化してみた。

記憶を呼びおこしてのレポートなので、記憶が抜けている点も多々あるよ。


最初に現在の釧北峠を阿寒湖側から相生方面に走る。峠は整備されており、冬も走りやすい峠(1)。

 
現在の峠を下っていくと、右手に林道が分岐している(2)。この林道名はメモっていたはずだが、そのメモが何処かへ行ってしまった。

道路が勾配の関係で曲がって進むのに対し、釧北峠を直線的に通り抜けるのは送電線で、林道入口から間もなくのところの送電線とクロスする地帯だけが、周りの木々が無く開けていた(3)。

入口から上りの林道はごく普通の比較的走りやすい林道だが、これが旧国道という面影は感じられない道である(4)。



(2)



(3)



(4)



(5)



(6)



(7)

 
峠山頂付近は、木々がない(5)。
勾配も緩く、止まることなく気が付いたら下り坂になっていた(6)。峠のならだかな辺りに、かつては、休憩できるような駐車スペースが設けられていたのだろうか?

気がつくと下り坂だったのだが、上り坂と異なり、路面の状況が徐々に悪くなっていく(7)。整備されているのは、相生側だけで、阿寒湖側は整備されていない模様。

(7)ぐらいならば良いのだが、七曲がりとよばれたヘアピンカーブ付近では、整備されていないので、流水轍が激しくなり、轍を走ると車の底をすることは確実で、そこを避けないと走ることは困難なのだ。車が走った形跡は皆無である。

 



(8)



(9)

出来るだけ草の生えているところを選んで走る(8)。
この辺りでは、Uターンして戻ることはかなり厳しく、バックじゃないと難しい状況。(9)はたぶん3個目のカーブだったと思う。

上りよりも下りのほうが、急勾配。下るのに神経使う道。


カーブを過ぎると後は一方的な下り坂となる。この辺りに展望台があったのかもしれない。

道はというと、この辺りはさらに路面が流水轍によってえぐられ、走行するには適さない状況であった(10)。左から右へ画像は、拡大していったもの。路の上にも両脇の草が生えてきて道路状況が分かりにくくなる。

車はこの黒い轍部分を避けて、右タイヤを山側の路肩に、左タイヤを路面中央にして走る。

木漏れ日が、光による白い部分と影になる黒い部分とコントラストが強く、路面状況を判りにくくするのが難儀。

ということで、必然的にかなりゆっくりなスピードで下る。



 



(10)



 

 

ゆっくり下っていくと、(3)で交差した送電線と再びクロスする。

国道時代は、ここの他にも景色が眺望できるところがあったのでしょうが、通行時そのような場所はなく、この道路で唯一阿寒湖を眺望できた。

ちなみに送電線は、阿寒川の水力発電所が出来たころからこの部分を通過していると思われる。

しばし、緊張を強いられる路面状況を一瞬忘れさせてくれる清涼感のあふれる景色であった。

再び、下っていくが、(10)の路面よりはやや良くなったが、流水轍を避けて慎重に下る。 

 

              (11)

 



(12)

下る…。下る…。

すると、左前タイヤ付近でガラガラと何か巻き込んだ感じで、

「バン」と音がした…

何? もしかして??

 

 

車を止めて降りて確認すると、タイヤ側面に穴があいて、無情にもエアーがシューシューと出てた。

「しゅ〜ぅ」だったかもしれないが、本当にシューシュー音がする。

くむ〜、パンクだ。どうやら小枝を巻き込んだらしくタイヤにダメージを受けた模様。

見る見るうちに悲しいかなタイヤがしぼんでいく。
こうなるとどうすることもできず、しぼんでいくタイヤを茫然と眺めるしかできない。

見つめながら、よくわからない汗が体中からたくさん出てくる。

悲しいけどこれ現実。

慎重に走ったつもりでも、木漏れ日の光による白い部分と影になる黒い部分とコントラストが強く、路面状況を判りにくかったのも事実。

でもって、こんな心細い場所でパンク。

この先の路面もよくわからんぞ。30m〜50m歩いて下ってみて道路状況を確認。あまり変化がないな?
ゴールに近づいただろうがどこだ?

助けを呼ぶにしても、この道では…

ここから先に進まなくては…

……

スペアタイヤと交換するしかないね。

後部荷室下からスペアをとりだし、焦りながらタイヤ交換の準備。初めてのタイヤ交換がこんなところとは…。

ジャッキアップしても、地盤が緩いので、ジャッキが地中にめり込む…。ジャッキアップの意味が無い。

焦るね…

どうすんの?

しばし考え、その辺に転がっている石を集め、ジャッキをかませる場所の地盤固め。パンクしていないタイヤ両サイドにも石で固定してをして動かないようにしてジャッキアップ。
なんとかうまくいきそうだ。

ま、それはそうと、熊さん出てこないよね?後ろからガオ〜 なんつって。

ってことで、カーステレオのラジオを音量大きくしながらの作業。

焦りながらの作業では、パンクしたところを撮影する心の余裕など当然なく、スペアタイヤを付け終わった段階で撮影(13)。タイヤ貧弱だな〜。

ただ、パンクを修理しても、この先の路面状況が決していいわけではないので一息ついて、気を引き締めてさらに慎重に下る。

またパンクしたらそれこそそこに車放置してでも、助けを呼ばないといけない状況になるでしょう。

こうなったことに、ものすごーく後悔した。過信は禁物だと。

 

                (13)

 
慎重に下り、左カーブを過ぎたら、しっかりした路面が現れた。旧240号と旧241号の交差点である(14)。判りにくいかな?合流した先の道路は、整備された砂利道で走りやすい道だ。ここまででて、ホッとした。

来た道を振り返る(16)。判りにくいかもしれないが、この状況下なら走れるかも?という状態に見える。

この道を走る際に(16)の状況を確認した後に峠越えを行ったのだけどね。実際は路面は酷く、パンクもした。峠の阿寒湖側は廃道状態。




(14)




(15)




(16)




(17)

旧国道241号足寄側には、分岐を示す案内板の支柱が残っていた(17)。

路面★★★★★
景色★★☆☆☆
2003年9月走行

2010年、現況はもっと荒れていることでしょう。
相生側が林道として整備されているのに対し、阿寒湖側の役目を終えた道路は、阿寒の自然を守る地主前田一歩園に返却されたため、自然の状態に戻っていっているのでしょう。


余談

本州から渡道してドライブ旅行の一環でこの道を走ったわけだが、渡道する前にタイヤを新調したのであった。

この日の予定は、組んでいたが、パンクでスペアタイヤ、すっかりドライブする気力もなくなってしまった。

とりあえず、高いかもしれないが、1本だけタイヤを購入しようと阿寒湖畔のガソリンスタンドへ行ったが、タイヤは用意されていない。店員と話すと、北見か釧路市街の大型店まで行かないと無いだろうとの返答。

シゲチャンランドで癒されて北見へ向かうこととするが、スペアタイヤなのでスピード出すのも嫌なので、何台も来る後続車に道を譲り、ゆっくりのんびり走る。

北見市街について、早速イエローハットへ。

店員にタイヤほしいというと、夏タイヤは、9月末だと売れないので、すべての展示がスタッドレスタイヤとなっていて取り寄せるしかないとの返答。

他店をあたってほしいとのこと。オートバックスなら有る可能性ありますとのことだったので、そちらに向かう。

が、オートバックスの手前にタイヤ店があったので、オートバックスに夏タイヤあるとも限らないので、こちらによったら、タイヤ1組置いてあったので、1本だけ購入して付けてもらった。

この店(パワーパンチ)を検索したら残念ながら、自己破産してしまった。

 



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