黄昏旅情別当賀

道道ホロニタイ湿原へ続く道


 北海道最東端根室市の西側地域にの別当賀。駅付近から太平洋側へ南下するとそこにはホロニタイ湿原と呼ばれる地帯がある。
 インターネット上で紹介しているページはフレシマ湿原と記載されているところが多い(実際紹介されている絶対数は少ない)が、北海道新聞社発行「北海道湖沼と湿原水辺の散歩道」という本にはホロニタイ湿原と記載されているのでホロニタイ湿原とここでは記載していく。

 別当賀駅付近から太平洋岸に降りる道は2つあり、まずは別当賀駅裏から道道142号根室浜中釧路線への正規じゃない道(1)と交差する付近に太平洋側へ向かう道を走ってみる(2)。入口付近こそ土道だが、舗装もされお墓なんかもあるが民家は無い(3)。舗装路がやがてダートになり1キロ強走ると、道は柵がされていて進入禁止になっていた(4)。この先は個人の牧草地であるみたいだが、「続 忘れられた道」という本を見るかぎり、海まで行くと湿原が広がっているのである。
 進入できないのでそのまま引き返し、もう1つの道へと向かう。

 7〜800Mほど道道を西に走ると、道道のゲートがあるところに太平洋側に向かう先ほどの道より太い砂利道が分岐している(5)。また、道沿いには電柱もあるので判り易い(6)。
 黄昏時、太陽も沈むか沈まないかぐらいの淡桃色の空の中、海も遠くに見える(7)のような荒涼とした丘陵地に電柱と共に続く直線1本道を走るのは実に気持ちがいいものである。やがて道がカーブすると、一転して森の中を進んでいく(8)。
 緩やかなアップダウンを何回か繰り返し、農機具格納庫らしき場所を過ぎ下っていくと、視界が一気に開け、太平洋と湿原が目に飛び込んでくる(9)。
 道はヘアピンカーブで台地から湿原へと下る。ヘアピンカーブから見える五本松川河口の沼と海と空(10)は、かなり感動的な景色だよ。
 (10)の沼の右側(西側)には、ホロニタイ川河口の沼と湿地帯が広がっている(11)。写真には無いが電線の行き着く先、最近建てられた綺麗な家が1軒、湿原を見渡せる(11)のよこ(10)の写真下部の分岐する道の先?にある。 



(1)別当賀駅の裏側



(2)駅裏の道を直進



(3)民家のない丘陵地を走る



(4)柵があり進入できず



(5)駅西側の分岐点



(6)電線が続く道



(7)道の雰囲気も良い



(8)下りになると森を抜ける



(9)視界が開けると湿原



(10)五本松川河口の沼
 道を更に進むと綺麗な丸い沼が道路横にあり、写真では暗いし(露出失敗)小さいのでわかり辛いが黄昏色の空を映し出していた(12)。
 湿原と道の境界には、杭と有刺鉄線がずっと張り巡らされいる。また、「此処は私有沼故魚つり禁止」と書かれた板があり(13)、湿原内は立ち入れない。
 海に近づくと、落石半島が海に浮かぶ島のように見え(14)、これまた湿原と海と島(本当は半島)と茜色の空のコントラストがなんともいえない。
 ホロニタイ川河口の沼の奥には、静かに朽ちていった牧舎の廃屋があり、ここは、最果ての地に来たという旅情をかきたてる場所なのである(15)。
 道路は海の手前でゲートがあり、丁寧に「市道終点、市土木」と書かれ此処で終わる(16)。ゲートの向こうには砂浜が広がり、海がすぐそばにあった。海岸に立ち入れないのが残念だが、道路から見る景色だけでかなり満足できる場所だよ。

路面★★☆☆☆
景色★★★★★

2003年9月中旬訪問



(11) (10)の左側、道が海まで続く



(12)沼が点在する



(13)湿原内は私有地



(14)太平洋と落石半島



(15)黄昏時の沼と廃屋



(16)道は海で終点(通行止)



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